毎年3月と9月にやってくる、お彼岸。

あなたの家庭では、おはぎやぼたもちを作ったり、食べたりしますでしょうか?

私、かけらの家では、春も秋も、小学生の時に父親から、

「お彼岸だから、こしあんのおはぎを買ってきて」

と、言われていたので、お彼岸には、こしあんのおはぎを食べるものだと、大人になるまで、ずっとそう信じていました。…(^^;)

一方、ぼたもちって、夏休みのお盆で、田舎の実家に帰ると、伯母さんが、

「ぼたもち、食べな」

と言って、大きなつぶあんや、きな粉のぼたもちを、食事として食べていたので、ぼたもちとは、大きくて、つぶあんだと、ずっとそう信じていました。…(^^;)

でも大人になってから、知識も増えて、

「春、牡丹の花が咲くから、ぼたもちで、秋、萩の花が咲くからおはぎ」

だと、初めて知った時は、ビックリしてしまいました!

でも、それって本当なの?

と思ってしまったので、今回は、おはぎとぼたもちの違いと、なぜこしあんとつぶあんの2種類があるのか?などについて分かりやすく解説します。

おはぎとぼたもちで大きさは違うの?



食品加工技術が進んだ現代では、お店で売っているおはぎやぼたもちの大きさは、特に変わりませんし、こしあんとつぶあんと、両方あるので食べることが出来ます。

けれども、おはぎやぼたもちの起原は古く、江戸時代の元禄年間の書物にも、書かれているのです。

なので、もともと、牡丹の花に似せて作られた、ぼたもちは大きく、小さい萩の花に似せて作られた、おはぎの方が、本来は小さかったのです。

・・・と、いうわけで、あながち私、かけらが信じていたことも、当たらずとも遠からじ、だったのです!…(^^;)

なぜ、こしあんとつぶあんがあるの?

前述したように、おはぎやぼたもちは、江戸時代から作られていたので、現代ほど、食品の保存技術が、発達していませんでした。

なので、秋に収穫されたばかりのアズキは、皮も柔らかいので、つぶあんとして、おはぎに使われていました。

一方、春のアズキは、半年近く保存されたものだったので、皮が硬いので除いて、こしあんとして、ぼたもちに使われていました。

・・・と、いうわけで、私、かけらが信じていたこととは、まるっきり逆だったので、衝撃の真実でした!…(^^;)

夏や冬のおもちは無いの?

現代では、おはぎやぼたもちは、お彼岸の時にだけ、食べられるお供物とされています。

けれども、もともと、ご先祖さまに感謝するのは、夏や冬にもあったようで、似たようなおもちが、食べられていました。

夏に食べるおもちは「夜船(よふね)」といって、冬に食べるおもちは「北窓(きたまど)」と、呼ばれていました。

この名前の由来なのですが、記事中の動画「おはぎ/ぼたもちレシピ」を観てもらえば、分かるかと思います。

つまり、おはぎやぼたもちの、おもちの部分は、ふつうのおもちのように、臼と杵で、ペッタン、ペッタン、つきません。

なので、ご近所の人が「いつ、ついたのか分からない」ことから「つき知らず」と呼ばれるようになりました。

これが、言葉遊びで、夏の夜に着いた船は、いつ着いたか分からないことから、「着き知らず」となり「夜船(よふね)」と呼ばれるようになりました。

一方、冬の夜の北側の窓には、月が見えずに分からないことから「月知らず」となり「北窓(きたまど)」と呼ばれるようになったのです。

おはぎやぼたもちの作り方とは?

それでは、お約束の「おはぎ/ぼたもちレシピ」の動画をご紹介します。

あなたも、この動画を観て、ご家庭で手作りの、おはぎやぼたもちを作ってみて下さいね!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

このように、おはぎやぼたもちの違いや、こしあんとつぶあんの違いには、様々な意味があったのです。

けれども、どちらも、ご先祖様に感謝する気持ちは、一緒です。

あなたも、これを機会に、ぜひ、お墓参りに行ってみてはいかがでしょうか?